都市ごみ焼却施設より排出される飛灰および焼却灰無害化処理用の重金属固定化剤が販売されています。弊社では、有機系・無機系あるいは液体・粉体など使用目的に応じて種々取り揃えております。
下記に重金属固定剤のアッシュワンLシリーズ及びアッシュワン粉体シリーズを掲載しておりますので、是非、ご覧ください。
都市ごみの焼却施設より排泄される飛灰および焼却灰用無害化処理用の重金属固定化薬剤は無機系、有機系あるいは粉体、液体など使用目的に応じて種々販売されており、最近では有機系キレート薬剤が主要商品として重宝されています。
キレート(Chelate)薬剤は〔Chela(キラ)はカニばさみ〕を語源としている言われ、一旦はさんだら放さないと意味するように重金属との結合は強固な反応です。キレート薬剤も、価格、性能、臭気などの点で年々変化しています。
キレート薬剤変遷 | 注目点 |
---|---|
①初期キレート薬剤 (K型) |
性能、価格 |
②改良型キレート薬剤 (Na型) (活性炭混入飛灰対応) |
性能、価格 |
③臭気対策型キレート薬剤 (K型) |
臭気 |
平成14年2月18日付の厚生労働省からの通知によりまして、臭気対策型キレート薬剤が注目をあびつつあります。
しかし、現在市販されています臭気対策型キレート薬剤は価格も高く、活性炭混入飛灰に対する性能も低いなどの臭気以外の点で課題を残しています。
そこで弊社は、従来のキレート薬剤を改良しまして、臭気発生を極端に抑制し、性能および価格の点でも従来品よりも優れた独自の商品を開発致しました。
また、バイオマス発電所等においても、焼却灰(フライアッシュ)に含まれる有害重金属が発生する場合がございます。そこに効果的な無機薬品や特化した元素に効果を発揮する薬品も開発しております。
外観 | 成分 | 比重 (25℃) |
pH (25℃) |
成分濃度 (%) |
粘度 (25℃) |
---|---|---|---|---|---|
淡黄色~赤褐色 | ジエチル系 キレート化合物 |
1.15~1.25 | 12~14 | 50以上 | 20以下 |
淡黄色~赤褐色 |
テトラエチレン ペンタミン系 キレート化合物 |
1.2~1.3 | 13~14 | 40以上 | 25以下 |
淡黄色~赤褐色 | ピペラジン系 キレート化合物 |
1.1~1.3 | 13~14 | 40以上 | 10以下 |
都市ごみ焼却施設より排出される飛灰および焼却灰無害化処理用の重金属固定化薬剤は無機系、有機系あるいは粉体、液体など使用目的に応じて種々販売されています。
アッシュワン粉体シリーズは、高密度の各種重金属の溶出防止に優れ、液体系の薬剤に比べて、添加量が少なく処理できます。粉体型は無機物などの混合も容易で、特定の重金属をターゲットにした製品も取り揃えております。
また、平成14年2月18日付の厚生労働省からの通知による臭気対策型薬剤についても無機系重金属固定剤は、悪臭ガスを一切排出致しません。
無機系のアッシュワン粉体シリーズには、特に処理が困難であることが知られている陰イオン系の有害物質の処理も可能です。陰イオン系の有害物質は、ふっ素、ほう素、ひ素、セレン、六価クロムが該当し、バイオマス系の焼却灰や石炭灰などに含まれています。
これらの有害物質は、現在主流になっている有機系の重金属固定剤とは結合せず、処理ができません。
お客様の処理状況に合わせて、最適な薬剤をご提案させていただきます。
アッシュワン粉体シリーズは有害金属を水酸化物として生成不溶出化する薬剤です。
有害重金属の不溶出化例としてごみ焼却施設からの飛灰処理の代表的な鉛(Pb)の処理としてPbの溶解度とpHの関係を示します。
フロックによる共沈・吸着
項目 | 外観 | 平均粒径 (μm) |
嵩比重 | pH |
---|---|---|---|---|
アッシュワンB | 灰色 | 80~100 | 0.9~1.0 | 9~11 |
アッシュワンM | 白色~淡黄色 |
10~50 | 0.3~0.7 | 5~11 |
アッシュワンSM-P | 白色~灰色 | 5~100 | 0.3~1.1 | 6.5~13.5 |
水俣条約(水銀に関する水俣条約)の採択を受けて、廃棄物処理法や大気汚染防止法や廃棄物処理法の一部が改正されます。
大気汚染防止法では、水銀の排出基準が以下の施設で新たに定められます。
【図:キレートによる排気ガス中の水銀処理例】
(環境省資料抜粋「廃棄物処理施設の排ガス対策について 平成26年7月」)
廃棄物処理法では、平成28年4月1日に(1)廃水銀等(環境省令で定めるもの)が特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物に指定されました。
また、平成29年10月1日には、特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物の廃水銀の埋立基準や水銀含有ばいじんの処分や再生基準が設定される予定です。 今後ますます、水銀の処理や基準値が強化されていきます。
水銀に関するお客様のお悩みが解決できるかもしれませんので、お気軽にご相談ください。
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